ベルハウエルはアメリカで1907年に設立された映画用機材メーカー。1923年に報道取材用に開発された16mm撮影機はその後日本のみならず世界のスタンダードとなりました。34年には8mm撮影機を発売、8mmカメラがその後、一般家庭に普及するキッカケを作った記念碑的存在。 日本には戦後、輸入され1960年代中頃、父が入手したもので小学生だった私も手にして撮影を楽しんだものです。ただし撮影時間はわずか数分間。16mmフィルムの半分を使って撮影、終了したら反転させてまた撮影するというトンデモナイ荒業でした。しかもそれを暗室でやらないとフィルムが露光してしまうというオマケつき、野外撮影のときは悲惨でした。撮影済フィルムを現像所に送って1カ月、巾8mmのフィルムがリールに巻かれて戻ってきます。どう写っているか映写機が投影する映像にワクワクしたものです。 使用期間は数年程度、普通・広角・望遠ズームレンズの3本建、各レンズとも絞りは作動します。巻き上げスプリング作動、シャッター作動します。 フィルム供給がない以上、修理して使うわけには行きませんが、あの当時、このようなメカが存在した、製造水準があったことに関心を持たれている方にお譲りしたいと思います。